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電話応対の面白いミステイク集

電話応対の面白いミステイク集

電話応対スーパーバイザー:雪野朱音

電話応対は真面目な仕事。もちろんそうなのですが、真面目な仕事だからこそミスをしたときに笑えちゃうようなことってありますよね。そこでそんな笑えちゃうミスを大公開。電話応対を経験した人にリサーチした、ちょっと普通にはお目にかかれないものばかりです。ちなみに、全部私が経験したように書いていますが、色んな人の経験です。

真面目な新入社員

すごく丁寧で真面目な新入社員の男性が電話口に出ていらっしゃったときのことです。まずいきなり「あ、いつもお世話になっております、弊社です」から始まってびっくり!

即座に後ろから先輩と思しき人の声で「バカ!最初はちゃんと名乗らなきゃわかんないだろ!」というツッコミが入ります。

笑いをこらえながら応対していると、どうも様子が変なんですね。「弊社といたしましては弊社との関係上、弊社の商品が弊社には......」って、なんだかやたらと弊社が出てきて意味が通じません。

そして、また後ろから先輩の声でつっこみ。

「ばか!弊社はうちの場合だけだ、よそまで弊社って言ってどうする!」そのままお電話を先輩が代わりまして、一言「会社名は全部弊社って言えって言っちゃったもんで......」きっと真面目な方なんですね。

電話応対のミステイク集

ご高齢で耳の遠い方

ご高齢で耳の遠い方のお電話、大変なのは聞こえないことではないのです。それは、向こうのお相手の方の声の大きさ。「あああ!○○商店のぉ!○○といいますがあ!」と耳元でおっしゃられるものですから、こちらが準備していないと「ひゃぁ!」ってなってしまいます。

でその方も、声の大きい耳の遠い方だったんですが、あまりの声の大きさに事務所にいる他の方が返事するんですね。「(お客様)○○の件だけどもお!」「(私)はい、その件は......」「(電話の後ろ)だからぁ...その件はこないだ処理したでしょう!」「(お客様)お前にいってるんじゃねぇ!」

きっと、奥様か家族の方なんでしょうね、耳の遠いお客様に話しかけているものですからその方の声も大きくて、もう誰に話しているやらさっぱりです。

そして最後には...

「だから、〇〇だって言ってるだろお!......って、あ、すいません間違えました(汗)」と、こちらに怒鳴ってしまい恥ずかしそうに平謝り。すると後ろから「(電話の後ろ)ほおら!言わんこっちゃない!」で、私がちょうど同じタイミングで「(私)大丈夫です、お気になさらないでください」

そしたら耳の遠いお客様は、一旦受話器を離されて丁寧に電話の後ろの方に向かって「ちょっと待っててね」というと、私に向かって「うるせえ黙ってろ!」とおっしゃって、また平謝り。もう、笑いを堪えるので精一杯でした...

役職名の言い間違え

名前や役職名の言い間違いって結構多いものです。ただ、それは普通の間違いであまり面白い間違いというわけではないのですが、一度こういう間違いがありました。

「えっと、部長さんは今いないんですよね..」これはよくあります、決して良いことではないのですが、社内の人間にさん付けをするミスです。

しかし、ここからが違いました。というのも後ろからツッコミが入ったんですね。「電話で部長にさん付けはダメだって言ってるでしょ!」だいたい電話応対のミステイクで多いのが、この後ろから先輩のツッコミが入ってテンパるケースです。こうなるとミスしたほうはもうどうしていいかわかりません。

「あ、その、えっと部長のヤツは......」いや、流石にヤツはダメだろと思っていると、声なきプレッシャーがあったのか、その社員の方はもうしどろもどろでふたたび言い直した結果。

「あの人は今はもういません」と、悲しそうにおっしゃいまして。「ばか、ころすな!」

と、間髪入れずに部長さんが電話口にいらっしゃった瞬間、流石に笑ってしまいましたね。

迷惑な流行

これは、あるカップルのマイブームがきっかけで起こった出来事です。こちらが「いつもお世話になっております、〇〇でございます」と電話にでますと、雑踏と思しきところから電話をかけてきている男性が「はぁ...」っとため息をつきまして、「わかったよ、今忙しいからそういうのは!」とおっしゃいます。

と、言われてもこちらは困りますので、「失礼ですがどのようなご用件でしょうか?」と応じますと、さらにイライラされたようで「だから仕事中なんだよ」と、おっしゃいます。

そこで「コチラ〇〇でございますが、おかけ間違いございませんでしょうか?」と応じますと、今度は少し照れたご様子で。「わかったよ、ホント面倒だな......」とおっしゃいますと、こう続けられました。

「こちらトシちゃん急便、本日のラブラブ宅急便は△△ホテルでよろしいですかぁー」「......はい?」「いや、だからさ......え、あ」(しばしの沈黙)「す、すいません、間違えました!!」(ガチャ)

細かいことはわかりかねますが、ひとつだけ言えることがあるならば、世の男性の皆様は浮気相手の名前を会社名で登録しないほうが良いですよ!ということでしょうか?

本当に、驚いちゃいますよね・・・

難しいお名前

電話代行のお仕事をしていますと、なかなかに難しいお名前の方に出会うことがあります。これまでも興梠(こうろぎ)様ですとか、四十万(しじま)様ですとか、お名前をお聞きして、すっと漢字の浮かんでこない方との出会いがありました。

もちろんいい経験として、ありがたいなぁ..と思うのですが、一度だけ本当に恥ずかしいミスをした事がございます。

それが「ナカンダカリ」様。本当に申し訳ないことですが、この名前を初めてお聞きしたときは完全に外国の方だと思ってしまったのです。日本語のお上手な外国人の方だなぁ... と。

しかもお名前をお教えいただいた時に「ナカンダカーリー」と伸ばしているように聞こえてしまっていたものですから、そこから先ずっと「ナカンダカーリー様」「ナカンダカーリー様」とよんでしまいまして・・・

電話応対も終盤になった時に「あ、私日本人ですよ」と名前の漢字を教えていただきました。

「仲村渠」様とお書きする沖縄の名字なんですね。ほんと恥ずかしくて、顔から火が出る思いとはまさにこのこと。お優しい方でしたので快く許していただけましたが、本当に大失敗でした。

一瞬の油断

電話応対では丁寧な言葉づかいが基本です。あるとき、主婦の方だと思われるお客様の応対をしているときに、後ろでワンワンと鳴き声がしたんですね。

その方は、一生懸命こちらと会話を続けようとしているのですが、どうやらワンちゃんの方はそれが気に入らないらしく激しく吠えています、きっと服くらいは引っ張っていたのではないでしょうか。

そしてとうとう「ちょっと待っててくださいね..」とおっしゃって電話は保留に。少し待っていますと、「ほんとに、もうすいません」とおっしゃりながら戻っていらっしゃいました。

私としてもそういうことってあるよなぁ... なんて思いながら、つい、こう言ってしまったのです。「お犬様でございますか?」 ハッ!!としたときにはもう遅いというもので、丁寧を意識しすぎたせいか徳川綱吉みたいな言い方になってしまいました。

まさに一瞬の油断。まさに生類憐れみの令です。電話の向こう側でも、一瞬沈黙があったあと、しっかり笑われてしまいました。「ええ、お犬様です(笑)」って。。。

思い出したくないですが、思い返すとちょっとほっこりするミスではあります。失礼いたしました・・・

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