電話応対における悩みは尽きないものです。
そこでここでは、シチュエーション別にその応対方法をレクチャーいたします。そのシチュエーションに合って事例を参考にしながら、実際のお悩みに対する解決方法としてご参考ください。
営業電話を見抜く方法
まずは営業電話を見抜く方法です。営業電話は、その電話の応対をしていることによって、本当に必要な方との連絡が不通になったり、業務に支障が出ることがあります。しっかり対処しておきたい電話です。
・担当部署に回す
もし、担当部署があるならばそちらに回しましょう。企業によっては、明確な要件がはっきりしない場合や、新規の社名の電話を専門に扱う部署が存在します。そういう場合はそういった部署に回してしまうのが考えうる最適解です。
・相手に対する確認を取る
営業電話では、社名、部署、名前、要件などを名乗らない電話が多々見受けられます。ですので、必ずそういった相手の情報についての確認を取るようにしましょう。
そのさい、例えば「社長様はいらっしゃいますか」という個人を切り口とした電話であれば「面識」「約束の有無」なども合わせて聞くと良いでしょう。
この時、明確に返答があれば上につなぎ、そうでないときは外出を理由に「伝言を承りましょうか?」などと促しましょう。大抵の場合、営業電話であれば、ここで向こうから切り上げます。
・情報の共有をしておく
営業電話があった場合は、必ず社内で情報共有をしておきましょう。万が一、必要な営業電話であることもありますし、他の方が電話を受けた指し、様々な質問をしたりする手間を省くことともなります。
名前を覚えられない
電話応対の際、相手方の名前を覚えられないこともよくあります。名前間違いは電話応対の中でも、非常に失礼な部類に当てはまりますのでしっかりと身にに付けておきましょう。
・とっさに出てこない場合
とっさにお相手に名前が出てこない場合は、失礼を承知で質問します。知っている体やふりをしていて、相手方にそれが知られてしまった場合は、名前を間違えるよりも失礼に当たります。
・メモをとる
メモは通常から取っていることと思います。しかし、ただなんとなくとるのではなく、お名前や会社名、部署、要件などといった基本情報だけではなく、声の特徴や話し方、雑談をした場合はその内容までメモしておきましょう。
記憶は単純に名前だけを記号のように覚えるのでは、なかなか覚えることはできません。
いっけん、情報が多いほうが覚えにくいように思われるかもしれませんが、実は名前のような事柄に何らかの付帯情報を更かしたほうが関連付けて覚えることができます
これを、記憶の紐付けといいます。
・普段から紐付けの名前を使う
社内でお得意様の話などがでた際に、紐付けの記憶ごと呼ぶことで効果は上がります。例えば佐藤さんの場合「佐藤さんが」ではなく「ゴルフの佐藤さんが」などというだけでイメージは明確に出来上がります。
失礼にならない程度で実践するといいでしょう。
早口の声を聞き取れない
電話応対では、相手の言葉が早口で聞き取れない場合もあります。これは、努力してもどうにもならない場合もありますので、その対処はしっかりと覚えておきましょう。
・実際に聞き取れなかった場合
まず大切なことは、聞き取れなかったときにそのまま先に進まないことです。例えば社名や名前に関しては、これを聞き取れないままですと電話応対の役をなしていませんので、必ず聞き直しましょう。
その際、たとえどういう状況であっても相手の早口を責めないこと。
あくまでコチラ側の問題を前提として「お電話が少々遠いようなので」と言ったソフトな言葉で、もう一度聞き直しましょう。もちろん、そのときには必ず「申し訳ございません」などと一言添えます。
・早口の言葉を聞き慣れておく
早口は、慣れによって聞き取れるようになる場合があります。TVなどの早口の芸能人、もしくは、1.5倍速などで再生できる動画などを利用して、普段から早口で聞き取る癖をつけておくと、早口を聞き取れるようになる場合があります。
この際、話しているすべての内容を聞き取ろうとしないこと。
話をしっかり聞くということは、全部を完全に聞き取るのではなく、要所を抑えるということでもありますので、同時にそういった訓練をするといいでしょう。
・病院で検査を受ける
人と比べて明らかに聞き取れない場合は病院で検査を受けましょう。機能性難聴などの難聴であったり、まれに軽度の学習障害として聴覚障害が起きている場合もあります。健康診断などではなく、しっかりとした病院での検査をされてみてください。
相手の用件をまとめることができない
電話応対において伺った内容をまとめることができない場合があります。これは訓練によって改善する場合がありますので、訓練をしてみるといいでしょう。
・まずは全てをメモしておく
自分がまとめることが不得意である自覚がある場合。こういった場合は、無理に話をまとめるのではなく、できるだけ詳細にメモをし、電話を切ったあともそのメモに対して記憶をもとに内容を補完しましょう。
大事なことはきちんと伝えること。しっかりと全てをメモするくらいの気持ちでメモしましょう。
・本を読む
相手のはなしをまとめる能力は、文章の要点をまとめる能力と同じものです。ですので、できるだけしっかりとした内容の本を読んで、その内容を自分の頭の中で整理する練習をしましょう。
読むだけでまとめられない場合は、一度文章でまとめるなどの方法を取るといいでしょう。
繰り返していくうちに、文章をまとめるということのコツが見えてきますので、だんだんと話を簡潔にまとめることができるようになります。
・集中力を高める
会話をまとめることができない人は、集中力が薄い場合があります。しかし、集中力は真剣にまじめであればいいのではありません。
真剣に聞こうとするあまり、逆に気が散ってしまうという場合もありますので、いかにリラックスして相手の話を聞くか、その方法を身に着けましょう。
電話が怖い、テンパる
電話に対する恐怖心や苦手意識がある場合は電話応対は大変です。できるだけ、早急に対処しておきたいものです。
・上司に相談する
実はこれがいちばん大切なことです。仕事に対して苦手であるというものの中には経験や訓練でどうにかなるものもありますが、恐怖心を感じたりテンパるような場合は配置換えが適当です。
もちろん、会社として、そのせいで大きな損失を生んでしまう場合もあります。
しかし、恐怖する、テンパるなどのストレスの積み重ねは、その後大きな心の病へ発展する場合があり、そうなってしまっては様々な生活上の支障が出ます。
できるだけ早く相談しましょう。
・ミスを恐れない
まず、電話応対には大きなミスは存在しないと考えます。聞き取れない場合は聞き返せばよいのですし、失礼な行動をとった場合は謝ればよいですし、聞き漏らした内容はかけ直してでも聞き直せばよいのです。
そこに致命的なミスはないのだ、と自分に言い聞かせることが必要です。恐怖心や緊張というのは失敗を恐れる心に出来上がるものです。ですので、最も効果的なのは、失敗してもいいのだという心構えです。
・なれる
電話応対の緊張は、慣れによって殆どの場合緩和されます。経験が一番物を言う分野ですので、数をこなしていくというのも大事なことです。
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