「X (旧Twitter) ユーザー有料化か!?」というニュースが2023年9月19日にネット上を駆け巡りました。私もいよいよか ... と思いましたが、特に動揺もなく有料化になれば月額料金を払って利用を継続しようと思っています。
現在 X の有料版、X Blue は月額980円です。今回の X ユーザーの有料化は、イーロン・マスク氏が少額と言及していることから、X を使うために必要な通常プランとなるものだと思います。
X Blue が様々な機能がついて980円ですので、300円前後くらいと予想しますがどうでしょうか?
ソーシャルネットの軌道 : 弱い繋がりからプラットフォームに
X のようなソーシャルネットサービスは、使う人の世代によって使い方も大きく異なると思いますが、自分を振り返ってみますと、若い頃はそれこそソーシャルネットの醍醐味である繋がりを意識した、ユーザー間のコミュニケーションに魅力や面白みを感じてよく利用していました。
しかし、ある程度年齢が進むと、ソーシャルネットのかつての醍醐味であった弱い繋がり的な要素は消え失せ、主にビジネスや情報取得のために利用しています。
ソーシャルネット = 繋がりに関しては、既に当たり前のものになってしまい、その後の LINE などの登場で社会インフラとなったことで、情報を瞬時に伝えるもの、大勢を動員するものへと、その役割が変わったように思います。
X を使い続ける理由
今回のイーロン・マスク氏の X 有料化で、有料化するなら辞めるという人もかなりいるのではないでしょうか?特にデフレや無料に慣れてしまっているユーザーは、X の有料化に反発していると思います。
X の有料化に関しては、イーロン・マスク氏が Twitter を買収した際の負債や、その後の広告離れ、マスク氏が新たに AI の会社の創業したことが背景にあると思いますが (まず有料化にして少しでも負債を埋める、自身の手がける xAI の学習にデータを使うなど)、現状 X (旧 Twitter) を超えるプラットフォームがない以上、一定のビジネスマンは課金せざる得ないでしょう。
私もその一人であり、X を使い続ける利用には次のような点があげれます
・情報が一番早い
・尊敬するユーザーがいる
・世俗的な情報を追える
・ユーザーとして、メディア視点として利用している
・月額料金を払ってまで使う価値があるから
まずとにかく情報が早いというのが1点だと思います。世界情勢から様々な情報をいち早く知ることができます。日本は X ユーザーが世界的にも多いので、X を追うことで世俗的な流れを追うことができます。
例えば若い人が今どんなものに興味があって、どんなアーティストが人気で、今何が流行っているのか?などトレンドを追うことができます。
また尊敬する投資家や専門家、ジャーナリストを追うことで、最新の知見や優れた洞察を得ることができます。最後に私は X を一ユーザーとして、数万人のフォロワーがいる媒体 (メディア) として利用しており、その面白さを理解しているので最終的に月額料金を払ってまで使う価値があるという結論になります。
フリーライダーの時代の終りを迎えつつある
暇潰しに、何か愚痴をこぼすのに X やソーシャルネットを利用している人にとっては、今回の有料化騒動はとんでもない!有料化するなら X は使わない ... 他のサービス (例えば Threads) に移行する、という人も多数いるのではないでしょか。
ここで大きく分かれるのが、OpenAI の ChatGPT の有料版のように、課金するか / しないか、で世界が大きく別れてしまうことです。ChatGPT の有料版については、現在 Bing Chat で GPT-4 を使用することで、無料で GPT-4 を使うことができるようになっています。
課金する = 身銭を切る、という行為はある意味投資をする行為であり、課金したんだから有意義に使おう、学ぼうなどの対価を支払ったインセンティブが働きます。このような経験が非常に大事なように思います。
一方で、デフレ脳から抜け出せず、安い、無料が当たり前というようなマインドでいるとこれからの時代は非常に厳しいかもしれません。世界的なインフレの時代を迎えている現在、価値があるものには、それなりの対価が発生します。当たり前のことですが、例えばイーロン・マスク氏が買収した Twitter、現 X はマスク氏のものであり、X は公共のサービスではありません。
そもそも Twitter というサービスは、初めから公共財ではなく株主の私物です。株主の私物なのに、これまで公共財かのように我々は Twitter を利用していたのです。今回はその所有者が代わり、有料化になったというだけの話なのです。
今、デフレ、安い、無料というような所謂フリーライダーの時代は終りを迎えようとしています。