少し前にネットで調べ物をしていて気づいたのですが、「みんなの得意を売り買い」のテレビCMでお馴染みの、coconala (ココナラ) という個人のスキルを売買するプラットフォームに、「電話代行」というカテゴリーがあることに気づきました。
電話代行の項目を除いてみると、個人所謂、ギグワーカーの方が電話代行サービスを提供していることを知りました。電話代行サービスと言えば、BtoB、BtoC のように、電話代行会社が事業者に向けて提供するサービスとして知られています。
しかしココナラで電話代行を提供している個人は、CtoC のように、個人が個人に電話代行サービスを提供している、手掛けているのです。この背景には、ランサーズ、ココナラなどの労働市場向けのプラットフォームが既に定着していることがあげれると思います。
ギグワーカーは近年増加傾向にあり、例えば、コロナウイルスの感染拡大・長期化の影響により、感染を恐れた個人が、外の仕事から在宅勤務にシフトしている流れもあると思います。そういった状況で、個人の労働者がココナラのようなプラットフォームに流れている可能性があります。
詳しくココナラので、電話代行サービスを提供しているユーザーを見てみると、個人の他にも一部では、電話代行会社、便利屋、何でも屋などもユーザーにまぎれて参加しているようです。
個人事業主の電話代行利用について、渋谷オフィスのページでも詳しくご紹介しています >
個人の電話代行サービス
ココナラで取引されている電話代行サービスには以下のようなサービスがございます。
- ・お店などの予約、キャンセル
- ・テレアポ
- ・退職代行
- ・欠勤代行
- ・クレーム電話
- ・パートナー、男女間の問題
- ・モーニングコール
サービス内容は、男女のプライベートな問題に対応する電話代行から、かなり個人的なモーニングコールまで様々です。一時期流行った、「退職代行」、「欠勤代行」なども含まれています。
もう一つ、ココナラで個人の電話代行サービスが取引されている背景には、若者のコミュニケーション不足などの問題があると思います。ニュージェネレーション、Z世代などに代表される若い世代にとって、リアルなコミュニケーションよりも、メールやチャット、SNS、LINEに代表されるようなツールを使ったコミュニケーションが当たり前になっています。
すると普段あまり電話で話したり、直接面と向かって話すことは減少傾向なのではないでしょうか。またコミュニケーションが苦手 ... という人は昔よりも増えていると思います。
また、それに拍車をかけるように Covid-19 のパンデミックを境に、リアルなコミュニケーションの機会も減っているということも大きな要因だと思います。
在宅勤務のギグワーカーが増加
ココナラで電話代行サービスを提供している個人のユーザーを見てみると、コロナ禍で外で働くことが難しくなってしまい、在宅でできる仕事を探していて、ココナラに辿りつき、電話代行サービスのようなことを始めたという方もいるようです。
このような事例は日本だけではなく、世界中で似たようなケースが起きています。アメリカでも同じような現象が起きており、コロナの影響でサービス業に嫌気がさし (いつ自分もコロナに感染してしまうか分からない、国からの支援金に慣れてしまい外で働きなくないなど)、富裕層の犬の散歩を代行することで、賃金を得てギグワーカーとして生活している人がクローズアップされていました。
「個人の電話代行」と「電話代行会社」の違い
ここまで個人の電話代行サービスについてみてきましたが、BtoB、BtoC の電話代行 (会社) と、CtoC の個人の電話代行には決定的な違いがあることが分かりました。
それは、個人 (ギグワーカー) の電話代行サービスは、電話をかける側のサービスがほとんどです。一方の、電話代行会社の電話代行サービスは、かかってきた電話を受け応えるのが主なサービスです。
つまりココナラなどで、個人が手がけている電話代行は「電話をかけること」で、電話代行会社の場合は「電話を受けること」というように、明確な違いがあるのです。
まとめ
ココナラのカテゴリー「電話代行」を調べてみると、コミュニケーション不足が一部でビジネス (そこまで大それたものではないが) になっていること、個人のニーズや多様化、プラットフォームの成熟、コロナウイルスの影響などを受けて、個人がギグワーカーとして CtoC 市場を上手くサーフしていることが分かりました。