いろいろな本を読んでいるものの、読んだ本の内容を思い出せないという方も多いのではないでしょうか?せっかく時間をかけたのに忘れてしまったのではもったいないことですよね。
できることなら一度読んだ内容はずっと忘れないようにしたいものです。では、そのためにはどのような読書術を実践していけばいいのでしょうか?
ここでは、誰でもできる読んだら忘れない読書術をご紹介していきたいと思います。
大事なところにマーカーを引く
学生時代のことを思い出してみましょう。教科書や参考書にマーカーを引いていたという方も多いのではないでしょうか?
自分自身で考えた上でマーカーを引くのはもちろん、先生から「ここにマーカーを引いておくように!」と言われてマーカーを引いていたこともあるでしょう。シンプルなことではあるのですが、実はとても効果的なやり方です。
まず、マーカーを引くという行為自体で自分の中に印象が残りやすくなります。ただ読んでいるだけではなく、自分自身で何か行動を起こすことによってその内容もセットで記憶に残りやすくなるのです。
本当にちょっとしたことではあるのですが、そのちょっとした違いで記憶に残ったり残らなかったりします。
また、マーカーを引くことによって自分にとって大事な情報がどこにあるのかすぐにわかるようになります。
分厚い本であってもページをペラペラとめくっている中で、マーカーを引いている箇所は目立ちます。マーカーを引いてあるからこそ見つけやすくなりますし、その内容を重点的に繰り返し読んでいくことができるのです。
誰かと感想を共有する
同じ本を読んでいたとしても、その受け取り方や感じ方というのは人それぞれ違うものです。
だからこそ、本を読んだ感想を共有することによって議論が活発になり、その議論を通して本の内容が自分自身の中で残るようになります。議論を通して、新たな気づきを得られ理解が深まっていく部分もあるでしょう。
ただ、自分の読んでいる本を読んだことのある誰かに出会うのはなかなか難しいかもしれません。かといって、「この本を読んで」とお願いするのも厳しいでしょう。
そういった場合に活用していきたいのがSNSです。SNSであれば自分と同じ本を読んだ人を簡単に見つけることができますし、直接のやり取りがなくともいろいろな人の感想を知ることができます。
また、SNSでは本を読んだ後の自分の感想や考えを発信していくのもいいでしょう。同じ本を読んだ人が話しかけてくれることもあるでしょうし、運がよければその本の作者との交流ができる可能性もあります。SNSを通してアウトプットをすることによって、さまざまな可能性が広がっていくのです。
読んだ本のレビューを書いてみる
これはどのような形でもいいのですが、読んだ本のレビューを書いてみるというのもおすすめです。それも本を読み終わった直後ではなく、翌日以降に書くようにしましょう。レビューを書く際には本の内容を思い出しながら考えを巡らせることになりますので、記憶にも残りやすいのです。
ノートに手書きで自分だけのレビューとして書くのもいいでしょうし、今は本のレビューサイトもありますのでそういったところで自分のレビューを公開してみるのもいいかもしれません。レビューサイトでは同じ本を読んだ他の人のレビューもチェックできるので、そこから新しい気づきが得られる可能性もあります。
15分以内の隙間時間で繰り返し本を読む
人間が集中力を発揮できるのは限られています。そのため、読んだ内容を忘れないようにするためにも集中力を発揮できる短い時間で何度も繰り返し読んでいくようにしましょう。目安は15分です。15分以内の隙間時間があれば、その隙間時間を活用して本を読んでいくようにしましょう。
また、可能であれば「今日は隙間時間を使ってここまで読む!」といった目標を設定することもおすすめします。「1日の隙間時間でここまで読まなければいけない」というプレッシャーを与えることによって、短い時間でもより集中力を高められるようになります。
寝る前に本を読む
今は多くの方が当たり前のようにスマートフォンを持っており、日常的に使っています。中には布団の中に潜り込んでから眠たくなるまで、スマートフォンを操作しているという方も多いのではないでしょうか?寝る前にはスマートフォンの代わりに本を読むことによって、その内容が記憶にも残りやすくなります。
寝る前に見ていたテレビの内容などが夢に出てくるといった経験は誰にでもあるかと思うのですが、このことからもわかるように寝る前のことは頭の中に強烈に残るものです。寝る前のスマートフォンの時間を読書の時間に置き換えることで、本の内容をより効果的に記憶することができます。
少しだけ難しい内容の本を読む
同じジャンルの本であってもわかりやすい文章で書かれているものと難しい文章で書かれているものがあります。内容を忘れないようにする場合、わかりやすい文章で書かれている本を選んだほうがよさそうに思えます。ただ、実際には少しだけ難しい内容のもののほうが記憶には残りやすくなります。
これはゲームに例えるとわかりやすいかもしれません。何度の低い簡単すぎるゲームだとそう熱中することができません。ただ、失敗しても2回3回チャレンジすればクリアできるくらいのちょっと難しいゲームだと知らず知らずのうちに熱中してしまうものです。本でも同じことが言えるのです。
まったくわからないわけではないものの、1回では完璧には理解できないといった感じのちょっと難しい内容の本だとモチベーションも上がりますし、考えることによってより記憶に残りやすくなります。そういう状態で「わかった!」と理解ができるとその出来事自体が自分にとって印象深いものとなります。
自分の知りたいところだけを先に読んでしまう
本を手に取った以上はそこに書かれている文章のすべてに目を通しておきたくなるものです。確かにそれができるならそうしたほうがいいのですが、それで中身を忘れてしまったのでは元も子もありません。そうならないためにも、自分の知りたいところだけを先に読むというやり方もできます。
極端な例になってしまいますが、ミステリー小説であれば犯人は誰なのかという部分やトリックの解説などを先に読んでしまう感じです。
基本的に本には目次がありますので、自分の知りたいことがどこに書かれているのかはある程度予想がつけられます。そういった部分から優先して読んでいくことで、必要な情報だけを自分の中に取り込んでいくことができます。
ちなみに、自分の知りたいところだけを先に読むことによって本を読むスピードも上がっていきます。スピードアップしながら本から得た情報を自分の中にしっかりと残しておくことができれば、それに越したことはありません。