最近では「マウンティング」という言葉が一般的にもよく知られるようになり、たびたび使われるようになりました。
マウンティングというのは自分の優位性を誇示するような言動のことを指すのですが、相手を見下す下品な言動でもあります。
当然、マウンティングされる側というのはとても嫌な思いをするわけなのですが、そもそもなぜ一部の人々はマウンティングをしてくるのでしょうか?
ここでは、マウンティングしてくる人の特徴とマウンティングされたときの対策法をご紹介していきたいと思います。
マウンティングしてくる人の2つの特徴
マウンティングしてくる人には主に2つの特徴があります。その特徴というのは、ズバリ「自信がない」「人を見下すことが快感になっている」の2つです。それぞれについて詳しく見ていきましょう。
自信がない
マウンティングしてくる人というのは本当にこれでもかというほどに自分自身を持ち上げて、相手をこき下ろします。さぞかし自分に自信があるのだろうと思っている方もいるかもしれませんが、実は自信のなさからマウンティングしているケースがとても多いのです。
例えば、会議などでひとりひとりが意見を述べなければいけないシーンというのは誰だって緊張するかと思います。「うまく話せるだろうか......」と不安になるでしょう。そういった中で、自分よりも緊張してうまく話せなくなっている人がいると少しだけ不安が和らぎ、安心できるといった経験はありませんか?
もちろん、これは相手を見下しているわけでもありませんし、相手をこき下ろしているわけでもありません。ただ、自分よりも下だと思えるような相手を見つけることによって「自分はまだマシだ」と無意識のうちに自分の優位性を確認しているとも言えるのです。
自分に自信がないからこそ、自分よりも劣っているであろう部分を指摘し、マウンティングを通して、自分を安心させているのです。自信満々でマウンティングをしてくる人も確かにいるでしょうが、大半はその根底には自信のなさがあるのです。ものすごく失礼な言い方になってしまいますが、「弱い犬ほどよく吠える」というのと同じなのです。
人を見下すことが快感になっている
マウンティングしてくる人の中には、人を見下すことが快感になっているというタイプもいます。異常な感覚のように思えるかもしれませんが、実は同じような感覚を多くの方が持っています。そのため、意外にも他人事というわけではないのです。
例えばですが、ドラマや映画などで悪者が成敗されるストーリーというのはやはり王道ですし、人気があります。それがフィクションであってもノンフィクションであっても、悪者が成敗されてスッキリした感覚になる方は多いでしょう。これもまさに人を見下すことによる快感のひとつなのです。
誰かとの競争に勝ったときの快感なども同じです。自分の優位性が明らかになったときに快感を抱くのは、人間としては自然なことなのです。この快感に囚われてしまったタイプが過剰なマウンティングに走ってしまうこともあります。快感を求める人がマウンティングをすることによって自らその快感を生み出しているわけです。
マウンティングしてくる人への対策法
マウンティングしてくる人が身近なところにいると、とてもストレスがたまります。では、マウンティングしてくる人にはどのように対策をおこなっていけばいいのでしょうか?マウンティングしてくる人への対策法をいくつかご紹介していきたいと思います。
距離を置く
「マウンティングさえなければいい人だから」「仕事の関係でどうしても縁が切れないから」......それぞれでさまざまな事情を抱えていることかと思います。ただ、マウンティングしてくる人と付き合っていても、本当にこちらがすり減っていく一方です。それで心身を悪くしてしまうような方もいるわけですから、何かしらの対策は取っていったほうがいいでしょう。
そこでおすすめしたいのが、シンプルに距離を置くことです。近くにいるとマウンティングのターゲットにされてしまいますし、それが毎日となってくると本当に耐えがたい苦痛になります。離れていかなければ相手は相手で「この人にはいくらでもマウンティングしていいんだ」と変な勘違いをしてしまいます。
ここでポイントになるのは、堂々とした態度で距離を置くということです。弱々しく逃げるように距離を置いてしまうと、しつこく追いかけられる可能性があります。マウンティングされるということは相手からなめられているとも言えるわけですから、なめられないような堂々とした振る舞いを意識していきましょう。
関心がないことをアピールする
マウンティングしてくる人に対して、最初は明るく笑顔で「そうなんですね!」「すごいですね!」と対応していた方も多いのではないでしょうか?ただ、この対応は逆効果でマウンティングを増長させてしまいます。マウンティングを遠ざけるためには、相手に関心がないことをアピールすることが大切です。
例えば、「へぇ」「ふーん」「そうですか」といった表現は無表情で声のトーンを抑え気味にするとかなり冷たく感じられます。優しい方であればあるほど罪悪感が出てくるかもしれませんが、こういった言葉選びや表情、声のトーンなどを駆使してとにかく相手に興味がないということをアピールしていきましょう。
自信のなさからマウンティングをしてくる人であれば、相手が自分に興味を持っていないとわかるとそそくさと逃げていく可能性があります。とりあえず乗り切るために感じよく対応するとそれがきっかけで底なし沼に引きずり込まれることもありますので、ドライに対処していきましょう。
マウンティングしてくる相手と仲良くなる
これは心に余裕のある方なら実践できるかなという方法なのですが、マウンティングしてくる相手と仲良くなるというのもひとつの対策になります。というのも、仲良くなってしまうとマウンティングにあたってのターゲットから外れる可能性が高まってくるのです。
基本的に人というのは、自分と仲良しの相手にはよくしてあげようという気持ちが働きます。マウンティングをしてくる人にも当然好き嫌いがありますし、どちらかというと嫌われている人がマウンティングのターゲットとなることが多いです。だからこそ、あえて好かれるような立場を目指していくのです。
もちろん、仲良くなったからといってそれでマウンティングがぱったりやむとは限りません。ただ、仲良くなることによって「そういうマウンティング、よくないよ」「そんなマウンティングばっかりしてると嫌われるよ」と思っていることをストレートに伝えられるようにもなります。
無理に仲良くする必要はありません。それでも「マウンティングさえなければいいのに」と好意を抱けるような相手なら、あえて仲良くなることによってお互いがより良い関係を築ける可能性もあるのです。