AIの技術というのは日々発展してきていて、最近は様々な分野で活躍していますよね。
このままだと、AIの活躍は人間の活躍を圧迫して、
多くの分野で人間ではなくAIに仕事を奪われてしまう、
という状況もでてくると言われています。
というか、すでに一部の分野では出ている状況ですよね。
私はそんなことを思うと、なんとなく寂しい気がしますが、
確かにそういう未来は来るのかもしれませんし、どうなんでしょうか...
では、そんななか、
私達のような電話代行サービスや皆さまの会社の電話応対はどうでしょうか。
やはり他の仕事と同じ様にAIにその役割や職を奪われる未来が訪れるのでしょうか?
AIによる電話応対サービス
結論から言うと、私はそうは思っていません。
実は現在、すでにAIによる電話応対サービスというものは完成間近です。
実際、そのデモンストレーションを見る限り、
いわゆるロボット感や音声感は、
ほとんどないと言えるほど結構自然な仕上がりになっています。
しかもAIは常に学習をし、
今後応対自体もかなり高いレベルになってくいくものと思われます。
ただ、それでも、私はAIより人間の応対のほうが上だと考えています。
まずはコストです。
AIと人間の電話応対の違いとは?
このコストは、いわゆるAI応対を導入する金銭的コストもそうですが、
AIシステムを導入するために組み込まなければいけない
システムの設置・維持・管理の手間のコストも入ります。
大企業が一気にというのであればまだしも、
中小企業にとってこれは大きな負担です。
また、代行サービスにおいても、
既存のシステムを刷新してAIシステムを維持管理していくのは、
私達オペレーターを雇うよりコスト大です。
次に、責任。
AIといっても当然ですが失敗はしますし、
人間同士のコミュニケーションである電話応対では、
正しい応対をしていても誤解や勘違いによって軋轢が生じることがあります。
そのとき、その責任は誰がとるのか。
人間であれば、そのとき応対した人がまず謝り、
そして大抵の場合はそこで全てが終わります。
しかし、AIが電話相手の場合はAIが謝ることはありませんし、
今後謝る知能をつけたとしてもAIに謝られて
「うん、わかった」それでよし!とする人はまずいないでしょう。
そうなると、必ず話は上席へと行き、
そして上の人に「AIのやることですから」という
逃げ道を作ることになります。
それが企業としての誠意につながるとは私には到底思えませんし、
きっと皆さんもそうでしょう。
それに顧客の方の感情を考えても得策ではないと思います。
最後に、倫理です。
人間と大差ないAIが電話にでて、AIと話して、
予約なり注文なりをして、そして最後までそれが人間だと思って話す。
相手が人間だからこそ礼儀を尽くし、敬語を使い、
そしてそこに人間同士のコミュニケーションに欠かせない
心配りや気配りをしたのに、実は相手がAIだった。。。
それは、電話という仕事に携わるものとして、
倫理的に許されない、私はそう思います。
ですのでAIのことを考えてから更に人間らしい心配りを
もってこれからも電話応対をしていきたい思う今日この頃です。
そして、最後の最後に
スティーブン・R・コヴィーの7つの習慣によれば、
以下の3つは人間独自の力であるとのことです。
1.自覚
2.想像力
3.良心
ということで、恐らくAIがどれだけ発達したとしても、
人間とAIの役割は本質的に違うものだと考えています。
だから大事なことは、AIを作り上げた人間がAIに対しての
間違った使い方や期待をしないことだと考えています。