ビジネスというのは、一筋縄ではいかないものです。
いろいろな角度からアプローチをして、よりよいビジネスに成長させてこそ成功をつかみ取ることができます。
そのためにも、ビジネスに役立つ法則というものを理解しておきましょう。
ビジネスに役立つ法則にもいろいろなものがあるのですが、ここでは吟味した10の法則をご紹介していきたいと思います。
パレートの法則
まず挙げられるのがパレートの法則と呼ばれるものです。
あまり聞き慣れないし、見慣れないという方もいるかもしれませんが、パレートの法則の中身に関してはどこかで見たり聞いたりしているかもしれません。それくらいビジネスやマーケティングなどではよく知られている法則なのです。
パレートの法則というのは、イタリアの経済学者であるヴィルフレド・パレートという人物が発見した統計モデルのひとつになります。
簡単に言ってしまうと、経済においては全体の数値の大部分が全体の一部分の要素によって生み出されているという理論です。
「80:20の法則」「8:2の法則」「ばらつきの法則」などと呼ばれることもあります。
全体の2割ほどの人材や商品が全体の8割ほどの利益をもたらしているといった意味合いで使われます。
つまり、その2割ほどに力を入れることで、より多くの利益が得られる可能性を示しているわけです。
どこに力を入れていくべきかを教えてくれる法則でもあります。
1:5の法則
1:5の法則というのは、新規の顧客と既存の顧客にかかるコストに関する法則です。
新規の顧客を獲得するためには、既存の顧客の5倍のコストがかかるというものです。
そのため、既存の顧客を大事にしていったほうがコストの面でも安心なのですが、大切なのはバランスです。
というのも、既存の顧客も最初からいたわけではありません。
かつては新規の顧客だった存在が今既存の顧客という存在になっているわけです。
コストがかかるからといって、新規の顧客の獲得を諦めてしまうのはいけません。新規の顧客を獲得するためにはコストがかかることを前提に考えていく必要があるという話です。
ジラードの法則
ジラードの法則というのは、どのような人であっても平均して250人くらいの人とつながっているという法則です。
つまり、ひとりでも顧客を怒らせてしまうと平均して250人くらいの人を同時に敵に回してしまうということでもあります。そのときはひとりに見えても、その背後には何百倍という存在があるわけです。
特に、最近は相手を一方的にクレーマー扱いして、後になってSNSなどで炎上というケースも増えています。
SNSなどでの拡散や炎上というのは、すさまじいダメージになります。それこそ再起不能になってもおかしくありません。今の時代だからこそ、より強く意識すべき法則と言えるでしょう。
ピーターの法則
ピーターの法則というのは、人間は能力の極限まで出世するものの限界のところでストップするがゆえに、無能になってしまうという法則です。
簡単に言ってしまうと、現場では有能なタイプでも管理職になると無能になってしまうことがあるということです。成績は良いけど、人に教えるのは下手というのに似ているかもしれません。
上へ上へと目指すのも悪いことではないのですが、自分が有能でいられるところにとどまるというのもひとつの方法ですよということを教えてくれるのがこの法則です。
特に、今は働き方が多様化してきていますので、自分がどのような場所で咲くのかを改めて考えるのもいいのではないでしょうか?人材の配置の際にも意識しておきたい法則です。
メラビアンの法則
メラビアンの法則というと、「人は見た目が9割」といった言葉を思い出す方も多いでしょう。
確かにメラビアンの法則と「人は見た目が9割」という言葉はセットでよく登場するのですが、もともとメラビアンの法則が訴えたかったこととは別のところにあります。
どういうことかというと、コミュニケーションには「言語情報」「聴覚情報」「視覚情報」の3つの要素があって、これらの要素が矛盾していると伝えたいことが伝わらないよということを訴えているのがメラビアンの法則なのです。
つまり、人に何かを伝えたいときには言葉はもちろん、言葉以外のところにも気を配る必要があるのです。
マーフィーの法則
マーフィーの法則というのは、もともとは海外発のジョーク集のようなものです。
一般的ないわゆる「あるある」を自虐を交えてジョークにしたものです。
純粋に海外のジョーク集として楽しめるものも多いのですが、その中にはビジネスに活かせるようなものも多いです。
いろいろなものがあるのでひとつひとつピックアップしていくのは難しいのですが、ビジネスにおいて頭に入れておくのであれば「失敗する余地があるなら、失敗する」といったものが挙げられます。
これはビジネスにおける危機管理に直結してくるものと言えるでしょう。
特に、今はコンビニでもホットスナックとアイスを同じ袋に入れるような人間がいる時代です。
多くの方の想像力が欠如している今の時代だからこそ、常に最悪を想定して動くことを教えてくれるマーフィーの法則は、とても重要なものです。
10000時間の法則
10000時間の法則というのは、マルコム・グラッドウェルがその著書の中で紹介している法則です。
どのような分野であってもだいたい10000時間ほど継続して取り組むことによって、その分野のプロになれるというものです。逆に、その道のプロは10000時間ほど取り組んでいるということでもあります。
日本には「石の上にも三年」という表現がありますが、1日8時間くらいで考えると10000時間というのは3年とちょっとです。仕事に関してもよく「3年は頑張るべき」といった意見を見聞きしますが、これは的を射ているのです。
これからビジネスのために何かを身に付けようとしていたり、ビジネスをスタートさせようとしていたりするのであれば、10000時間というものを目安に頑張ってみるといいかもしれません。
特に現代人はインスタントな思考な方が増えていますので、すぐに結果を求めてしまう傾向にあります。ただ、インスタントな思考でビジネスと向き合うとチャンスを逃してしまう可能性のほうが高いのです。
因果応報の法則
因果応報の法則は「カルマの法則」とも呼ばれているもので、どちらかというとスピリチュアル系のイメージを抱いている方が多いかと思います。
ただ、もともと因果応報というのは昔から使われている表現ですし、思っている以上に現実的なものです。これは、シンプルに自分のやったことは良いことも悪いことも返ってきますよという法則です。
例えば、ビジネスにおいて裏切りというのは珍しいことではありません。ただ、裏切る人というのは先々で他の誰かから裏切られるものです。他にも従業員を大切にしなかった企業は従業員が離れていって、最終的にはつぶれてしまうものです。
自分のやったことがいつどのような形で返ってくるかわからないということを考えれば、ビジネスにおいて人との接し方というのも違ってくるのではないでしょうか。
これもひとつのリスク管理と言えるでしょう。今は感情的になりやすい方が増えていますので、特に注意が必要です。
カラーバスの法則
カラーバスは英語で表記すると「color bath」となり、「color」はご存知のように「色」、「bath」は「浴びる」という意味を持っています。
直訳すると「色を浴びる」ということになります。これだけだとイマイチぴんと来ないかもしれませんが、何かを強く意識しているとその何かに関する情報が舞い込んでくるという法則になります。
例えば、「新しいエアコンがほしい」と思っていると、なにかとエアコンに関する情報が目に付くようになります。
これはオカルトでも何でもなく、アンテナが敏感になっているからこそ情報を積極的に逃さずにキャッチするようになるというだけの話です。
「あの人と仕事がしたい」「あの人から契約を取りたい」「こういう商品がほしい」「こういうサービスがほしい」といった希望があれば、それを強く意識することで自分のところに情報が舞い込んでくるようになり、結果的にその希望が叶うということもあり得るわけです。
捉え方によってはある種の引き寄せの法則のようなものとも言えるかもしれません。
ピーク・エンドの法則
ピーク・エンドの法則については、あまり見聞きしたことがないという方もいるでしょう。
ただ、その中身に関しては「あるある!」と共感できるはずです。
人間は自分の過去の経験に関して、そのピーク時にどう感じたのか、それがどう終わったのかだけで判断してしまうというのがピーク・エンドの法則です。
例えば、連続ドラマでクライマックスまでは平坦なストーリー展開でどちらかというとつまらない印象を受けたものでもクライマックスで大いに盛り上がったり、ラストで感動させられたりするとそこでその連続ドラマが「良作」「名作」「神ドラマ」といった評価になってくるわけです。
顧客がもっとも盛り上がる瞬間や最後の瞬間に力を入れてこそ、顧客満足度も高まるというわけです。
最初からフルスロットルで力を入れるのも悪くはないのですが、効率的に顧客満足度を高めるということを考えると、やはりこのピーク・エンドの法則の存在は無視できないものなのです。
【電話応対編】ビジネスに役立つ鉄板の法則
最後に電話応対編ということで、電話応対におけるビジネスに役立つ鉄板の法則についても触れておきたいと思います。
先でも挙げたジラードの法則なのですが、これは電話応対においては本当に強く意識すべき法則だと言えるでしょう。私たち電話代行サービスの電話秘書もジラードの法則をとても意識し電話応対をしています。
というのも、ネットが発展した最近のビジネスシーンでは電話応対を苦手としている方が増えており、質のいい電話応対というものが少なくなってきている事実があります。それこそ誰もが知るような大企業でも電話応対の質が悪いということも珍しくなくなりました。
例えば、お客様に対して感情をむき出しにしてしまうことがある、話をろくに聞かずにロボットのように同じ回答を繰り返す、無神経な言葉を投げかける......どれも絶対にあってはいけないことなのですが、残念なことにこういった対応が多くの企業で見受けられるようになりました。
どれだけ素晴らしい商品やサービスを展開していたとしても、顧客からの問合せでこういった電話応対ひとつで台無しになってしまうこともあります。
お客様にこういった質の悪い電話応対をしていれば、そのたびにお客様ひとりにつき250人が敵に回ってしまうのです。
新規顧客を獲得するチャンスと既存の顧客を250人失う可能性があると考えれば、これほど恐ろしいことはありません。
スタッフに徹底した教育をおこなって電話応対の質を向上させることはもちろんですが、最初から電話応対をコールセンターや電話代行のプロに任せてしまうというのもひとつの方策です。
渋谷オフィスの電話代行サービスであれば、6ヶ月間の研修を受けた専門の電話秘書が質の高い電話応対を代行いたしますので、是非ご検討いただければと思います。