仕事でも恋愛でも、人生に失敗というのはつきものです。むしろ、今までに失敗を積み重ねてきたからこそ今があるとも言えます。
過去の失敗に関してはなんとなく受け入れられているという方も多いでしょうが、リアルタイムでの失敗にはやはり悩んでしまうことがほとんどでしょう。
ただ、人生というのは有限です。ムダに悩んでしまうのはとてももったいないことです。そこで、今回は失敗してもムダに悩まなくて済む思考法についてお話していきたいと思います。
誰かを励ますときと同じように自分を元気づける
例えば、身近な誰かが失敗して落ち込んで悩んでいたときに「気分転換にご飯へ行こう」「カラオケで発散させよう」とどうにかして励まそうとする方は多いでしょう。
実際に無理でも連れ出すことによって、悩んでいる本人が元気を取り戻すといったことは珍しくありません。これと同じことを自分自身に向けておこなってみましょう。
要は、今まで周りの誰かに向けていた優しさを自分自身に向けるのです。失敗して落ち込んで悩んでいる自分を励まして、元気づけるのです。自分自身の機嫌をとるといった言い方をしてもいいかもしれません。馬鹿らしく思えるかもしれませんが、これは思っている以上に大切なことです。
特に、日本人は「自分のことは仕方がない」と考えがちです。自分自身が大変な思いをしているのに、同じような状況の誰かが困っているとフォローをしてしまうという方も少なくありません。その優しさはとても素敵なのですが、自分自身もまたひとりの人間であることを忘れてはいけません。
自分自身へのケアやメンテナンスといったものを怠ってしまうと、いつか大きなリバウンドが来てしまいます。そうなってからでは立ち直るのがもっと大変になってしまいます。だからこそ、日頃から自分自身を励まし、元気づけるようにしていきましょう。
自分を元気づけるといっても特別なことは必要ありません。何をしているときに楽しいと感じられるのか、嬉しいと感じられるのか、幸せだと感じられるのか......こういったことを考えて、実践していけばいいのです。気分を少しでも切り替えられるようなものであれば、何でもOKです。
過去の失敗を振り返って比較してみる
失敗して悩んでいるときには、過去の失敗を振り返ってみてください。そして、その過去の失敗と比較をしてみましょう。比較する失敗はどのようなものでもOKです。仕事の失敗でもいいですし、恋愛での失敗でもいいです。子どもの頃の恥ずかしい思い出などでもいいでしょう。
まずは、その過去の失敗のほとんどが今では笑い話になっていることを認識しましょう。もちろん、中には笑えない失敗もあるかもしれませんが、過去の失敗というのは今振り返ってみると大したことがないように感じられるはずです。
今悩んでいる失敗も同じように、しばらく時間が経過したら笑い飛ばせるようになると考えていきましょう。
また、過去の失敗の中で「特にこれはひどかった」というものを思い出してみてください。そのひどい失敗と今悩んでいる失敗を比較してみましょう。
おそらく過去のひどい失敗のほうが失敗の程度としては大きかったのではないでしょうか?仮に同じくらいの失敗だったとしても、それを乗り越えての今なのですから悩む必要はありません。
人間にはさまざまな感情があるからこそ、物事の本質を複雑に考えてしまいがちです。ただ、今悩んでいる失敗も過去の失敗と同じように思い出になるのです。ちょっとくらい悩むのは問題ありませんが、いつか思い出になる失敗のために必要以上に悩むことはありません。
人からの評価はあてにならないものと考える
失敗して必要以上に悩んでしまう方というのは、その多くが人からの評価を気にしているものです。もちろん、仕事ということであれば人からの評価もある程度は考えなければいけないかもしれません。ただ、人からの評価というのは基本的にあてにならないものなのです。
例えば、周りの人が「あの人は本当にいい人で......」といっていた人でも実は裏では悪いことをたくさんしていたということもありますし、ものすごく仕事のできる人が閑職に追いやられているといったこともあります。逆に、悪い噂ばかりの人が実はいい人で、出世しているのに驚くほど仕事ができない人もいます。
基本的に失敗というのは人生において避けられないものです。誰もが失敗を繰り返しながら今の今まで生きてきているのです。長い人生の中の今悩んでいる失敗だけで評価が決まってしまうということはありません。何よりもあてにならない人からの評価で必要以上に悩む時間がもったいないです。
体を動かして考えないようにしてみる
ご存知の方も多いでしょうが、人間はふたつのことを同時に考えることができないと言われています。そのため、今失敗で悩んでいるのであればその失敗について考えずに済むように別の何かを考えればいいのです。いろいろな選択肢があるのですが、おすすめなのが体を動かすことです。
ウォーキングでもランキングでもヨガでも何でもOKです。体を動かすことのほうに集中してしまえば、失敗のことも考えずに済みます。何よりも体を動かすことによって運動不足を解消しながら、ストレスの発散も同時におこなっていくことができるのです。心にとっても体にとっても、健康的です。
失敗そのものへの考え方を変える
一般的にも失敗というのはネガティブなものとして捉えられることが多いです。確かに失敗することによって不利益を被ることもあるでしょう。ただ、「失敗は成功のもと」「失敗は成功の母」という表現もあるように、失敗という経験をその後に活かしていくことができるのです。
確かに最初から成功すればそれに越したことはありません。しかしながら、最初から最良の結果を求めるのは欲張りでもあります。今はインスタントな思考に陥っている方が多いため、余計に失敗を許せなくなっているのかもしれません。ですが、失敗を経験しておかないと身につかない知識やスキルは確実にあります。
世の中にはわざと失敗をさせて学んでもらうというスタイルも存在します。失敗というのは貴重な学びの機会なのですから、失敗をネガティブなものと捉えて悩むのはとてももったいないことなのです。
【電話応対編】失敗してもムダに悩まなくて済む思考法
最後に電話応対編ということで、先で触れた思考法にプラスして電話応対ならではの思考法をご紹介しておきたいと思います。電話応対の場合には、「人から敬遠される仕事を率先して担当している」という発想を持っておくと違ってきます。
今は電話そのものに慣れていない方が増えていることもあり、電話応対に苦手意識を持っている方も多いです。そういった敬遠されるような仕事を率先しておこなっているという自信を持つことで、ハリややりがいが出てきて、失敗も自分の中で受け入れて許せるようになります。