今はどこの業界においても、業務の効率化というものが求められています。働き方改革のこともあり、業務の効率化を通して長時間労働を避けたいという部分もあるのでしょう。
ただ、業務の効率化というのは一筋縄ではいきません。というのも、さまざまなムダを見つけ、それをなくしていかないと業務の効率化は図れないのです。
ここでは、業務の効率化を目指していく上で仕事のムダをなくすための7つの心構えをご紹介していきたいと思います。
1:品質のムダをなくす
一般的にも品質というのは高ければ高いほどいいと思われがちです。
確かに、商品を購入する側やサービスを利用する側にしてみれば、安い金額で高品質のものを得られるのであればそれに越したことはありません。ただ、だからといって品質が過剰になってしまうとそれはそれで問題です。
例えば、業界において1の予算で1の品質のものを作るのが通常のところを、1の予算で5の品質のものを作ってしまうと差別化は図れるかもしれませんが、業界全体に大きな影響を与えてしまいます。味を占めた消費者はどんどん貪欲になっていきますので、最終的には自分たちの首を絞める結果にもなりかねません。
品質は高いほうがいいのは確かですが、価格とのバランスというものを考えて過剰な品質にならないようにしていかなければいけないのです。過剰な品質はひとつのムダであるということを理解しておきましょう。
2:待ち時間のムダをなくす
また、待ち時間のムダというのもなくしていかなければいけません。
例えば、業務を進める上で上司からの印鑑が必要なのに、その上司が席を外しているから待ち時間が発生するということもあるかもしれません。こういった待ち時間を本当にただ待つだけに使うのは、ムダと言えるでしょう。
この場合、他の上司が代理で印鑑を押せる可能性もありますし、仮に代理が無理でもその待ち時間で他の業務を進めることはできるはずです。何もせずにただ待っているだけの時間はムダでしかないので、そういったムダをなくしていくようにしましょう。
3:コミュニケーションのムダをなくす
コミュニケーション自体は仕事において欠かせないものなのですが、コミュニケーションが過多になっているケースは思っている以上に多いものです。結論が出ないまま長引いてしまう会議などはまさにその代表です。
会議だけではなく、メールや電話、チャット、SNSなどのやり取りでも意外にムダは出ているものです。
行き当たりばったりの会議にするのではなく明確に時間を区切るのはもちろん、メールや電話、チャット、SNSなどのやり取りに関しても必要に応じて切り替えるなどしてムダを省いていくようにしましょう。当たり前の中にも、ムダは潜んでいるものなのです。
4:役割分担のムダをなくす
ひとりひとりの負担を軽減させるために、役割分担を細かくおこなっているというところも多いでしょう。もちろん、その考え方自体は素晴らしいのですが、あまりにも細かく役割分担をおこなってしまうと、それによってムダが出てくることもあります。
役割分担を細かくしすぎると、例えば同じ顧客に対して違うスタッフがそれぞれ同じ内容の電話をかけてしまうなどのことが起こり得ます。役割分担を考えること自体は悪くないのですが、ある程度まとめて任せるなどの対応をしていかないと業務が重複してしまってムダが出てしまうのです。
5:工程のムダをなくす
これまでひとつの書類をAという部署に回して、そこからBという部署に回し、BからCという部署に回して、最終的にはAのところに戻ってくるといった工程を当たり前におこなってきたものの、実はその工程の中にムダが隠れているという可能性もあります。工程のムダというのもできるだけ省いていくべきものです。
工程に関しては、習慣化しており言ってしまえば慣例になっているケースも少なくありません。そのため、工程の変更を嫌がる方というのもある程度は出てくることになるでしょう。ただ、「習慣だから」「慣例だから」というのは業務の効率を落とすための理由にはなりません。工程を見直して、ムダを省くというステップが必要です。
6:レイアウトのムダをなくす
オフィスを構えている場合、オフィスのレイアウトのムダをなくすということも大切です。オフィスというのは仕事をする場になりますので、レイアウトまであまり考えが回らないという方も多いでしょう。
ただ、オフィスのレイアウトを変えて、スタッフが移動しやすくするだけでも業務効率というのはぐっと上がってきます。
また、オフィスを構えていない場合でも、レイアウトというのはいろいろなところで意識すべきポイントです。
デスク上のレイアウトといったところにもムダがあるかもしれませんし、業務で使うツールやパソコンのデスクトップ画面などの中にもレイアウトのムダが潜んでいる可能性があります。レイアウトのムダを省いて、業務効率をアップさせていきましょう。
7:なくすべきムダと残すべきムダがあることを理解する
仕事のムダをなくす7つの心構えとして、最後に挙げるのが「なくすべきムダと残すべきムダがあることを理解する」という部分です。ムダというと一般的にはそのすべてが不要なものと思われがちです。確かに本当に不要なムダもあるのですが、その一方で残すべきムダ、あったほうがいいムダもあるのです。
例えば、意味もなく長引いてしまう会議でのコミュニケーションはムダになりますが、休憩中のちょっとした雑談というのはムダはムダでも息抜きとしてあったほうがいいムダです。
特に、現代人は「白か黒か」「0か100か」という極端な考え方に陥りがちなのですが、ムダだからすべてを排除するのではなく、ムダの中でも不要なものとそうでないものを考えていく必要があるのです。
【電話応対編】仕事のムダをなくす心構え
最後に、電話応対における仕事のムダをなくす心構えについて触れておきたいと思います。
先で挙げた心構えに加えて、電話応対の場合には何度もかけ直す手間を省くということが大切になってきます。そのためにも、1回の電話で情報を正確に把握し、それにプラスして必要になりそうな情報もあわせてできるだけ引き出すことが大切です。
また、中にはこういった電話応対に追われて他の業務に支障が出ているというケースもあります。
そういった場合には、ムダをなくすというよりもスタッフの負担を軽減させるためにも、電話応対のみを外部に委託するというのもひとつの選択肢になってくるかと思います。弊社でも電話代行のサービスを取り扱っておりますので、その際には是非ご検討いただけますと幸いです。
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