今回は、電話応対基本編講座として、電話秘書の視点から「電話対応の受け答え」、「電話中の相槌」について詳しく解説いたします。
電話対応は、ビジネスにおいて相手に与える印象を左右する重要な要素です。特に、受け答えのスキルは、相手との信頼関係を築く上で欠かせない要素となります。
本講座では、実際の電話応対における具体的な事例を交えながら、受け答えのポイントやテクニックを分かりやすくご紹介します。
電話秘書の視点を通じて、どのようにすればスムーズで効果的なコミュニケーションが図れるのかを解説し、日々の業務で直ぐに活用できる実践的な知識を提供いたします。
相手の話を聞いているという意味の相槌
電話中にお客様の話を聞いている時、どんなに真剣に耳を傾けていたとしても、こちらが無言でいると、お客様は「本当に話を聞いてくれているのだろうか?」と不安に感じることがあります。
そこで、「私はあなたの話をしっかり聞いていますよ」ということを相手にアピールする、分かってもらうために、適切なタイミングで「あいづち」を打つことが大切です。
あいづちを入れることで、相手に安心感を与え、こちらが積極的にコミュニケーションに参加している姿勢を示すことができます。
あいづちは、単なる相槌だけでなく、相手の話を理解していることを伝えるための重要なサインです。「はい」、「ええ」、「そうですね」といった言葉を適切に挟むことで、相手は自分の話が受け入れられていると感じ、信頼感を持つようになります。
また、あいづちは会話のリズムを保つ役割も果たし、スムーズな対話を促進する効果もあります。このように、電話応対においてあいづちは欠かせない要素であり、お客様との良好なコミュニケーションを築くための基本的なスキルの一つです。
相槌を様々なシーンで使い分ける
あいづちにはさまざまな種類があり、状況や相手に応じて使い分けることが重要です。
例えば、「はい」や「なるほど」というあいづちは、相手の話をしっかりと聞いて理解していることを示します。一方で、「ごもっともです」という言葉は、相手の意見や感情に同意や共感を示す際に使用します。
このように、あいづちを使い分けることで、会話の流れを調整したり、時には話の流れを自分に引き寄せることも可能になります。
ただし、友人とのカジュアルな会話とは異なり、ビジネスシーンでは「あいづち」の選び方に注意が必要です。「うんうん」や「なるほど~」といった軽いあいづちは、フォーマルな場面では大変失礼に当たる可能性があります。
こうした表現は親しみを持たせる反面、プロフェッショナルな場では適さない場合が多いです。適切なあいづちを選ぶことで、相手に敬意を示しながら、円滑なコミュニケーションを維持することができます。
また、相手に自分の理解度や関心を伝える手段としても非常に効果的です。あいづちを上手に使い分けることを意識しましょう。
相槌には間も重要
あいづちには「間」も非常に重要です。
お客様の話が終わった直後に、間髪入れずに「はい」や「そうなんですか」といったあいづちを入れてしまうと、相手には「ただ事務的に返答しているだけなんだな」と感じられてしまうことがあります。
これでは、相手に十分な配慮や関心が伝わらず、コミュニケーションが一方通行になりかねません。お客様の話をしっかりと聞いた後には、少し間をおいてからあいづちを打つことが大切です。
この間を取ることで、話を理解し、考えている様子を相手に示すことができます(実際に考えることも重要です)。こうした間を意識することで、より自然で誠実な印象を与えることができます。
さらに、ただ頷くだけではなく、感想や意見を加えたり、場合によってはお客様に質問を投げかけると、会話がより深まり、相手に「しっかりと話を聞いてくれている」という安心感を与えることができます。
また、少しオーバー気味にリアクションを取ることで、会話に抑揚をつけ、相手が話しやすい雰囲気を作ることができます。ただし、オーバーすぎる反応は逆効果になる可能性があるため、やり過ぎには注意が必要です。
このように、あいづちはお客様に気持ちよく話してもらうために非常に重要です。適切な間を取りながらあいづちを打つことで、相手にしっかりと寄り添い、コミュニケーションを深めることができます。