電話代行会社でプロの電話秘書として勤務している電話秘書/オペレーターが、電話対応・電話応対に必要な技術についてご紹介します。電話対応・電話応対をスキルアップしたい、上手くなりたい!と思うビジネスマンの方、その他の方もご参考下さい。
なぜ「電話対応・電話応対」に技術が必要なのか?
なぜ電話対応・電話応対に技術が必要なのでしょうか?ただかかってきた電話に出て対応・応対するだけではいけないのでしょうか?この質問に答えましょう。
通常、対面のコミュニケーションでは視覚情報(ボディランゲージ、表情など)も重要な役割を果たします。しかし、電話でのコミュニケーションでは音声のみが情報源となるため、その限られた情報を効果的に伝えたり、受け取ったりするための特殊な技術が必要になります。
電話では、相手の状況や周囲の環境が直接観察できません。したがって、その状況を推測するための情報(声のトーン、言葉の選び方など)を解釈する能力が重要になります。
電話応対では、言葉のニュアンスやトーンの誤解が起こりやすいです。これを防ぐためには、明確な表現、適切な語彙の選択、必要に応じての再確認など、コミュニケーションのテクニックが求められます。
相手の視点を理解し、そのニーズに対応することが重要です。これは empathy(共感力)や active listening(活発な聴き取り)といったスキルを必要とします。このような総合的な理由から、電話応対には技術が求められるのです。
・コミュニケーション力
コミュニケーションと言うと、リアルな人と仲良くしたり活発に人と交流することを想像する方もいるかもしれませんが、電話応対に必要なコミュニケーション力というのは、人と上手く話、相手の言葉やトーン、話す内容から瞬時に的確な回答を返しスムーズに意思疎通するようなコミュニケーションを指します。
ですので、コミュニケーション力にはリア充であるとか、人と関わるのが好きじゃないといけない ... なんてことはありません。コミュニケーションというのは、人と人がいかにスムーズに意思疎通できるか?相手の意図を受け取り、それに応えるか?という側面もあります。
つまり、コミュニケーションは、人々がお互いに情報を共有し、理解し合うプロセスです。言葉だけでなく非言語的な手段(ジェスチャー、顔の表情、身体の姿勢など)も含まれます。
・聞く力
聞く力、または聴取スキルと言っても良いかもしれません。電話応対では表情や姿が見えない以上、相手が話している内容、声のトーンから様々と察してしっかりと理解することが重要です。聴くだけでなく、相手の言葉の背後にある意味を読み取る能力も必要です。
・プロフェッショナリズム
ビジネスにおいて電話応対は、礼儀正しく、相手を尊重し、プロフェッショナルな態度を保つことが求められます。例えば顧客からの理不尽なクレーム電話があった場合でも、この電話は会社という総体でクレーム電話を受けているのであって、電話を受けたあなたに向けたクレームではないはずです。
そうであれば、例え困難な状況下でも冷静さを保し、丁寧に応対するプロフェッショナリズムが必要になります。
・問題解決スキル
電話応対をしていると、様々な問題が発生します。問題が発生したときに頭を回転させて迅速かつ効果的に解決策を見つけることが求められます。
例えばホテル業でお客様から道案内のお問合せが入ったとします。マニュアルには最寄り駅からホテルまでの道案内は載っていますが、お客様が今いるという〇〇という駅からホテルまでの行き方は調べないと分かりません。
このような場合には、瞬時に Google マップなどを開いて、お客様が今いるという最寄り駅からホテルまでの道案内を調べ、お客様にお伝えするような、問題解決のスキルが問われます。
・マルチタスキング
電話応対は、上記の問題解決のスキルでも触れたように、電話応対だけすれば良いという訳ではありません。顧客や取引先からの要件に合わせて、スケジュールを確認したり、道案内をしたり、商品の電話受注をしたりと、その人の職種により様々なマルチタスクのスキルが求められます。
一度に複数のタスクを効率的に管理する能力が必要となることもありますので、広い視野で物事を捉え、頭を動かすようなスキルも求められます。
・専門知識
自社の製品やサービス、業界の動向についての深い洞察と理解を持つことで、顧客に対して信頼性と専門性を示すことができます。まずは自分の会社のサービスや製品をしっかりと理解し説明できるようになりましょう。
続いて顧客層だったり、業界の知識、取引先会社の知識などを学び続けることが大切です。
まとめ
以上のように電話応対に必要な技術やスキルは、明確で簡潔なコミュニケーション能力、注意深く聞き取る聴取スキル、プロフェッショナルな態度を保つこと、問題解決スキルを活用して迅速かつ効果的に問題に対処すること、必要に応じてマルチタスキングを行うこと、自社の製品やサービスについて深い知識を持つこと、そして詳細な情報を正確に伝えるための注意力が含まれます。
これら上手く組み合わせて日々技術を磨くことで、効果的な電話コミュニケーションが可能となります。