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新NISAで変わる、資産運用について

新NISAで変わる、資産運用について

電話応対スーパーバイザー:雪野朱音

今回は2024年から開始される「新しいNISA」についてご紹介します。新NISAは、令和5年度税制改正の大綱等において、NISA制度の抜本的拡充・恒久化の方針が示されました。

私も最初このニュースを目にし、新NISAの内容が決まってくると、「これ、iDeCo いらんのでは ...」と思った人はある程度いると思います。今回のNISA拡充により、iDeCo (イデコ) の中途半端さが改めて際立つ形となりました。

中途半端な iDeCo (イデコ)

新しいNISA - 金融庁 image by 新しいNISA - 金融庁

iDeCo のデメリットとしては、原則65歳まで取り出せないため、節税のメリットはあってもライフイベントでもしもお金が必要になった時に取崩しができないこと、投資できる投資信託の種類も少なく (私は古いSBI証券の iDeCo を運用しているのですが、積立投資、長期投資家に人気の eMAXIS Slim シリーズなどはライナップになく、古い商品を積立続けなければいけないというデメリットもありました)、正直65歳まで生きてるか分からない (未来は分からない) ... というのもあると思います。

新NISAが登場するまでは、例えば「つみたてNISA (年間40万)」と「iDeCo (個人事業主の場合年間81万6千円)」で掛金を満額にしていた場合は、121万6千円の節税メリットがありました。

しかし今回の「新NISA」では、これまでの「つみたてNISA」枠が年間40万円から120万円の「つみたて投資枠」として増強され、更にETFなども購入できる「成長投資枠」240万円も併用できるようになりました。

つまり「新NISA」だけでやろうと思えば、年間360万の節税メリットがあり、コスパの良い長期投資に最適な投資信託が揃っており、「成長投資枠」でETFも買えるとなれば、ガンガン稼いでおり節税のために「新NISA」と「iDeCo」を併用したいという一部の人を除いて、もう「新NISA」でお腹いっぱいです ... という人は、私も含めて多いのではないか?と思います。

庶民こそ長期投資を

普通の日本人の場合、今後も賃金が上がることは難しく (もちろん若い人など能力がある人はキャリアアップなども狙えると思いますが)、「新NISA」と「iDeCo」を満額やるような経済力はないのではないかと思います。だとすれば、より優れた金融制度を十分に活用し資産を形成していくしかありません。

そうなった時の選択肢として、今後「iDeCo」までやろうと思う人は減りそうです。私も「iDeCo」と「つみたてNISA」を併用していますが、今後は iDeCo は減額し、24年からはこれまで iDeCo で積み立て予定だった資金を「新NISA」の方に振り分けようと思っています。

「つみたて投資枠」では、これまでと同じように、その人の投資ストラテジーに合わせて、「全米株式」とか「全世界株式」とか積立投資の王道的なスタイルでの投資を継続し、「成長投資枠」では、相場のサイクルに合わせたセクターETFを中長期で保有し売却するなどして資産を増やしていく選択肢も増えてたと思います。

「新NISA」では、新NISA枠で投資した株を売却すると、年間枠 (上限360万) は復活しないものの生涯枠 (上限1,800万) は復活するとのことです。

政治家 : 税金上がるから投資で資産増やしてね

裏を返せば、2022年の年末に様々な増税プランを出してきましたが、日本の人口動態的にも日本という国は沈み行く泥舟状態で、国民には自分の責任で投資して資産を築いて下さいよ!というメッセージだと受け取った方が良いと思います。

12月下旬頃、「新NISA」のニュースが伝えられると、NHKのラジオニュースでさえも、いい歳したアナウンサーが「投資には失敗はつきものでしょ?もし投資が上手くいかなかった場合はどうするんですか?投資するには勉強しなきゃいけないですよね ...」みたいな当たり前の質問をぶつけていました。

このアナウンサーがしらを切っているのか?本当に知らないのかは分かりませんが、これでは一般人 (庶民) は投資 = 自分には関係ない、危ないみたいなイメージを持つかもしれませんが、そう思ったあなたのような人が投資しないと不味いのです。この沈み行く日本という泥舟に乗っている以上、「投資 (積立投資、長期投資)」をしないという選択肢はあり得ないのです。

背に腹は代えられません、「投資」についてまだ怖い、損をする、自分には関係ない、と思っているあなたは今すぐ「投資」の勉強を開始して下さい。

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