今回は、上司が部下の電話対応やコミュニケーション能力を向上するための指導法についてご紹介します。上司が部下の電話対応やコミュニケーション能力を向上させるためには、以下のような指導法が効果的です。
モデルケースの提示
良い電話対応やコミュニケーションの例を示し、部下に模範となる方法を理解させましょう。やはりまずは上司が手本となる電話応対を見せ、モデルケースを提示しましょう。
上司がモデルケースを部下に提供することで、どのように電話応対すれば良いのか?を実例として提示することができます。これにより部下は、ビジネスにおける電話応対の仕方をイメージしやすくなります。
ロールプレイ
ロールプレイに関しては「電話応対のトレーニング方法」でも紹介していますように、実際に電話応対やコミュニケーションの状況を想定し、ロールプレイを行うことで、様々なケースを想定して電話応対のトレーニングが可能です。
上司が部下のロールプレイを行う場合は、上司が顧客や取引先から受けている電話応対を模範として、顧客&取引先役を務め、部下の応対相手になってあげましょう。普段顧客や取引先からどんな電話がかかってきているのか?を、実際に上司が役に徹して部下に教えてあげましょう。
フィードバック
部下の電話対応やコミュニケーションを観察し、具体的で建設的なフィードバックを提供しましょう。改善点だけでなく、良い点も称賛することが大切です。特に新入社員など、会社に入ってきたばかりの人はいっぱいいっぱいになっていて客観的に自分の電話応対やコミュニケーションを見ることができません。
部下が気付かないうちに間違ってしまっている電話応対や、クセ、言葉使いなどをしっかりと指摘し気付かせてあげることも大切です。
継続的なトレーニング
部下に電話対応などを教えるには、定期的な研修やワークショップを開催し、部下がスキルを学び、磨く機会を提供しましょう。上司が部下に電話応対のモデルケースを提示しても、それで部下がその通りの電話応対ができる訳ではありません。
まずは上司が電話応対のモデルケースを提示することで、ある程度の電話応対の型を部下に示すことができます。これにより部下も電話応対をどのレベルまで持っていけば良いのか?をイメージできるようになると思います。
後は継続的なトレーニングを部下が行い、定期的に社内で研修会やワークショップを開催することで、部下の電話応対を披露する場を設けることで、トレーニングの成果を披露する場を設けるのも良いでしょう。
コミュニケーション環境の整備
上司が部下に電話応対やコミュニケーション・スキルを指導する場合、社内ではオープンなコミュニケーションが促進されるような環境を整えましょう。部下が気軽に上司に質問できたり、部下が萎縮してしまわないような環境を整備することも大切です。
上司 = 怖い、というようなイメージを持たれてしまうと、上司の前で部下が萎縮してしまったり、思ってることを話して貰えなくなってしまいます。上下関係は保ちつつも、部下と自由に意見交換をできるような環境の方が、上司と部下のコミュニケーションもスムーズになると思います。
個別のサポート
部下一人ひとりの特性やニーズに応じて、個別の指導やサポートを提供することが効果的です。部下のなかには電話応対が苦手で、どうしても緊張してしまって強張ってしまう ... などという人もいるでしょう。
このように電話応対につまづいている、なかなか上手くいっていないという部下を見つけたら、個別にサポートしてあげることも大切です。例えばさり気なくランチを一緒にして、「緊張することないので、もし電話に集中してしまう場合はメモを取りながら電話応対すると良いかもよ。」など、アドバイスしてあげましょう。
目標設定
明確な目標を設定し、部下が自分の成長を目指す動機づけを提供します。目標達成時には適切な評価やフィードバックを行いましょう。
例えば「まずは1ヶ月間、顧客や取引先からの電話応対をし、うちの会社がどんな会社と取引しているのか?お客様からは、どのような問合せやお電話があるのかを実際に電話応対して勉強して下さい。分からないことがあれば、1ヶ月間は周りの先輩スタッフに何でも聞いて構いません。」
のように、目標と期間を設定することで、部下が電話応対に取り組む姿勢を強化することができます。