モンスター○○。
数年前からモンスターペアレントを皮切りに、
日本で大問題になっている、いわゆる一方的で普通に対処できない人たち。
その中でも、ビジネスパーソンにとって大きな
問題となっているのがモンスターカスタマー。 今回はそんなモンスターカスタマーへの
電話対応について考えていきましょう。
お客様「なら」神様です
まず大前提として「お客様は神様」です。
というと、今の風潮だとご批判を賜るかもしれませんが、
しかしながらやはりビジネスにおいてカスタマー、
つまりお客様というのは利益の資本ですから、
これは大事にしなくてはいけません。
しかしながら、それはお相手が「お客様であったならば」のお話しです。
じつは、ここが一番重要なのですが、
お客様とは「利益の資本」つまり利益を与えてくれる存在です。
しかしながらモンスターカスタマーになると「損失の原因」でしかありません。
その損失は実質的な金銭の損失から、
対応した人の精神的なロストまで様々ですが、基本はそこ。
ですので、お客様ではない、損失の方が大きいと判断されれば、
もうその人は「神様」ではなく「モンスター様」ということになります。
モンスターカスタマーへの対応の基本
さて、ここからはモンスターカスタマーへの対応の基本を見ていきましょう。
①必ず個人情報を押さえる事
取引先などであれば簡単ですが、
これがいわゆる名もなきクレーマーであった場合、これはまず絶対。
モンスターカスタマーの特徴として、自分が匿名の誰かである
ということが大きなよりどころとなっている場合が多くあります。
ですので必ず、名前だけではなく住所までしっかりと聞きましょう。
もし、拒否をされた場合は、
それがないと受付しかねますという対応で構いません。
②録音してあることを伝える
もちろん実際に録音はしておいた方がいいでしょう。
というのも、モンスターカスタマーは電話口での対応が段々と
ヒートアップしてくると我を忘れて喚き散らすような
ことや暴言を吐き始めることがあります。
しかし、この「録音している」ことを伝えることで、
その発生頻度はかなり落ちます。
また、それでも暴言などを吐かれた時は、
しっかりと「録音している」ことをもう一度伝えるといいでしょう。
(弊社の電話代行サービスの機能には通話録音サービスがございます)
③暴言は論外、拒絶しましょう
モンスターカスタマー対策で重要なことは、
暴言を許さないことです。
クレームやビジネス関係、もしくは商取引の中での
ことであるならまだしも、それとはまったく関係のない
個人攻撃や「馬鹿」「ブス」などといった暴言は毅然と拒絶しましょう。
また、恫喝や脅しに該当するようなもの、
犯罪予告に匹敵するような語句に関しては、
その発言が恫喝や犯罪予告に与えることをしっかりと提示し、
録音中であることを再度伝えましょう。
④金品の要求には応じない
モンスターカスタマーが金品を要求してきたときは、
安易に応じてはいけません。相手の要求にある程度の筋が通っていて、
やむを得ないような場合であっても、必ず
「会社で協議の上対応します」などといったん引き取り上司と相談しましょう。
そしてそれが、まったく理にかなわない事であれば
「証拠」の提示を求めます。
補償や代替品を求められた時も
「会社で協議いたしますので、それを証明するもの
(治療費や診断書、実際に壊れたものなど)をご用意ください」などとお伝えします。
こういった金品の要求に関しては、
詐欺や恐喝といった犯罪行為が該当する場合があります。
ですので、基本は取り合わないというのが鉄則です。
モンスターカスタマーへの心構え
モンスターカスタマーへの心構えは
「ひかないこと」「恐れないこと」そして、
「自分で解決しようとしない」ことです。
こういった心構えをもって初期対応に当たることが重要になります。
・ひかない
まずは、ひかないこと。
モンスターカスタマーは良好な関係を築こうとしている
わけでも、何らかの形で適切な謝罪と対応を求めているわけでもありません。
彼らの求めるものは、自分に対して抵抗できない
相手への攻撃でしかないのです。
ですので、いったん引いてしまうと、
そこに付け込んできてどんどんと状況は悪化するばかりです。
ビジネスとして成り立たないような無理な注文や暴言には
決して引くことなく対応しましょう。
・恐れない
モンスターカスタマーは、
相手を恐れさせることを喜びとします。
ですので、一度でもおびえた態度や恐れを感じさせてしまうと、
これもまたどんどんと状況をエスカレートさせてしまうのです。
ですので基本はおそれないこと、これは鉄則です。
・自分で解決しようとしない
とはいえ、恫喝や脅迫を受ければひいてしまいそうになることも、
恐怖を覚えることもあるでしょう。
そういった場合は、無理をせず誰かに相談しましょう。
同僚でも構いませんし、上司や責任者でも問題ありません。
つけこまれる隙をなくすためにも、
職場での精神衛生上も無理をする必要はないのです。
関係を継続させなくていい
モンスターカスタマーは、
もはやお客様ではなく百害あって一利ない存在です。
今後さらに関係を継続させる必要はないのですから、
相手がなんと言おうと理不尽な要求に従ったり
言いなりになってはいけません。
最初にいいましたが「お客様なら神様」ですが、
そうでない場合は負債となります。負債は大きくならないうちに
遮断して継続させないようにしましょう。
モンスターカスタマーについては難しい問題かと思いますので、
貴社におかれましても前述のような対応策を情報共有しておくことで、
だいぶ変わってくるものと思います。