OpenAI は2023年8月28日に、法人向けのエンタープライズ版 ChatGPT Enterprise を発表しました。エンタープライズ版では、高速 GPT-4 の無制限利用、データの暗号化、プライバシー強化、より長いプロンプトが入力できるようになるなど、個人ユーザーの有料版 ChatGPT Plus よりも更に強力なサービス内容になっています。
AIを取り入れている人とそうじゃない人との情報格差
日本のネットユーザーのなかには、WEBサービス等は無料じゃないと利用しない、という方もいるかもしれません。しかし、生成AI、AI (人工知能) の民主化が起こってしまった以上、率先して自分の仕事や趣味にどのように活用できるかな?と考えて使っていかないと、AIを使っている人と使っていない人では物凄い差が出てしまうかもしれません。
これまでのデフレ脳だと置いてかれる
特に日本は30年以上続いたデフレにより、未だに安い日本 (安くて美味しい飲食など) に慣れきってしまっていて、WEBサービス等も無料が当たり前で課金してまで使わない、という人も結構いるのではないでしょうか?
長期にわたるデフレの影響で、消費者は価格に敏感になり、無料や低価格のサービスに慣れきってしまっています。このような背景から、新しい技術やサービスに対して課金することに対する抵抗感が生まれることは理解できます。
しかし、2022年後半から日本も世界のインフレの影響を受け、物価が高騰、2023年以降には日米でインフレ率が逆転するという現象も現れています。
ChatGPT 有料版が出た際に議論されたこと
ChatGPT の有料版が出た際も議論されたことですが、ChatGPT に課金して有料版を使う人と、毎月20ドル (最近の為替では2,800円前後) はちょっと高いから無料版でいいや ... という人では情報格差が広がるだろうな、という意見が出ていました。
ChatGPTの有料版に関する議論も、この背景を踏まえると納得がいきます。有料版を利用することで得られるメリットや機能の拡張に対して、その価値を感じる人と感じない人がいるのは当然です。
しかし、情報技術やAIの進化に伴い、情報のアクセスや利用の仕方に格差が生まれることは避けられない現実とも言えます。
神ツールは積極的に使おう
今回、ここに ChatGPT のエンタープライズ版が加わったことで、更なる情報格差が生まれるかもしれません。まず個人でこのAIブームの時代を生き残るには、ChatGPT や DeepL など、神機ツールと言っても過言ではない超便利サービスに課金して使い倒した方が良いでしょう。
この時に「有料じゃ使わない、毎月20ドルは高い ... 」などネガティブな思考しか浮かばないのであれば、その思考を鍛え直す必要があるかもしれません。この時有料版を躊躇なく課金して利用している人の思考は、例えば次のように考えています。
「ChatGPT の有料版は20ドルか、20ドルくらいなら有料版 ChatGPT を上手く使い倒して余裕で20ドルくらいペイできるぜ。有料の ChatGPT を〇〇して更にマネタイズしていこう。」
というような、無料版よりも更に機能性の高い有料版を自分のビジネスに活用することを思考し、毎月の利用料なんて簡単に払えるぞ、というような意気込みを感じます。
技術の進化や新しいサービスの登場に対して、どのような姿勢で取り組むかは非常に重要です。特にAIのような急速に進化している分野では、その進化に適応することが求められます。
自分に投資する、という感覚を持てるかどうか
ここで問題になるのは、ChatGPT の有料版を「投資として位置付けて課金できるか?」という点が最も重要だと思います。企業が設備投資して更なる発展、技術革新を遂げるように、個々の人間、ユーザーも自分への投資として考えて有効なサービスに課金できるか?というのは非常に重要です。
もちろん、人によっては打算で有料版の費用をペイできないかもしれませんが、今後AIブームの時代に生き残りをかけた思考としては、このような前を向いて「よし、やるぞ!」的な思考マインドがないと、どんどんその他大勢に追いやられてしまうかもしれません。