起業というのはある意味ビジネスパーソンの夢、そして、もし起業するならば将来性のある仕事をしたいですよね。弊社電話代行では12,000社以上の契約実績があり、今までに数千社という起業を見てまいりました。
その中でも成功の確率が高い起業は、いわゆる上りのエスカレーターに乗っている事業です。間違って下りのエスカレーターの事業を選択したら相当の苦労、そして失敗する確率が高くなることは明白です。
残念なことに起業というのはやはり成功率という点ではその安定性は低く、できるだけ成功率の高い業種でないと戦っていけないのが現実です。そこでここでは、今後将来性の高い分野をピックアップ。起業向きの業種について迫っていきたいと思います。
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前提として考えておくべきこと。
まず、将来性ある起業を考える上で前提として考えておくことを抑えておきましょう。
AIの存在
まずはAIの存在です。一部ではオカルトの延長でとらえられている「シンギュラリティ」つまり、AIによる社会の大変革ですが、程度はどうあれその変革は起こります。
これは、MIT出身の博士レイ・カーツワイルが提唱した物で、これによると2045年にはAIが人間を超越するとのこと。その結果、人間の仕事の大半はAIに奪われてしまうといわれていて、週刊現代2013年の記事では2020年に下記のような職業が消えるとまで言われています。
数年前に予測された画像の職業を見ると、さすがに2020年に完全に無くなる職業はないとしても、当たらずとも遠からずで、確かにAIの進出で昔からの職業が減ってきています。
(出展:http://gendai.ismedia.jp/articles/-/36518?page=4)
少子高齢化
次に考えておくことは少子高齢化。少子高齢化は、これからの日本の社会構造において最も影響の強いもので、これにより生まれてくる人口比率の変化や社会保障の状況、もしくは労働力不足などは起業に大きな影響を与えます。
特に2025年問題といわれる高齢者の増加によって訪れる問題は深刻。厚生労働省の発表した資料によれば、2025年には国民の3分の1が65歳以上、5分の1が75歳以上の後期高齢者という歴史上どの社会も経験したことのない超高齢化社会になると言います。
(出展:https://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/09/dl/s0927-8e.pdf)
消費者のマインドの変化
消費者のマインドというのは、常に変動しています。たとえば、昨今よく言われる若者の○○離れのように、かつては当然嗜好されていたものが見向きもされなくなったりということは、どの時代もあることです。
あれほどマスメディアの中心であったTVの凋落もまたこの類です。しかし、同時に、これまで注目されなくなってしまっていた物の魅力が再発見されたり、もしくは再注目されたりということも頻繁に起こってきます。消費者マインドは、それほどに移り気で不定形な時代になってきました。
将来有望な起業向けの業種とは。
では、ここからは将来有望な企業向けの業種を見ていきましょう。
AIに対抗するにはAIに出来ない仕事
人間が、AIにとってかわられる未来に、そうはならない仕事とは何なのか。基本的に単純労働や事務、もしくは仲介業といったAIの登場による機械への代替が可能な物や同じ原因で発生するシェアリングエコノミーで不要になる職種はアウト。
しかし、エンジニアやライター、画家といった仕事というのは、そこには人間ならではの創造性が必要なため、なくなりにくいといわれています。またセラピスト、教師、講師、カウンセラー、整体師など対人でないと信頼感のない仕事も同様です。
AIによる社会の変革は、2020年と言われたり2045年と言われたりそこには大きな差がありますが、少なくとも近い将来大きく変わるのは間違いありません。10年企業20年企業を目指すのであれば、AIと競合しないというのは大きなポイントです。
少子高齢化に向けた業種
少子高齢化に向けた業種としては、まず高齢者向けの業種が考えられます。純粋に、少子高齢化においては高齢者の数が増えるのですから高齢者向けの仕事は潜在顧客が多いのは言うまでもありません。また、人手不足がそこに加味されれば、イノベーションを期待され国からの保証も手厚い分野でもあります。
そして、その人手不足という点を考えると、労働力の少ない仕事というのもポイント。少子高齢化により超高齢化社会となると、大幅な労働者不足はもはや避けられない情勢で、労働者の確保が前提の起業というのは難しくなります。
それは、発展における将来的なビジョンにおいても同じ。構造的にブラック企業となり、離職率が高くなりそうなものも、やはり起業を考える上では避けて通るべきこととなります。しかし、逆に考えると、高齢者を労働力として使える業種はプラスです。
消費者マインドの変化を無視する
無視するというのは語弊がありますが、結果的には無視するという方向でいいでしょう。というのも、例えば、ここ数年空前のタピオカブームでしたが、タピオカブームも瞬く間に去ってしまい今後多くのタピオカ屋さんがつぶれることは明白です。
ではこの時、タピオカの専門店と、菓子製造業者がタピオカをやっていた場合、どちらが生き残るでしょう。これは、言うまでもなく後者ですよね。
そう、つまり、消費者マインドの変化に関しては、一流のアナリストですら外すほどに読むことは難しく、それが一過性のブームになるのか文化として根付くのかは誰にもわからないのです。たとえば、若者に人気の動画サイトなどがよくわかります。
10年前、一世を風靡して若者文化の中心であったニコニコ動画が衰退し、代わりに当時は日本でほとんどマイナー路線であったYouTubeからスターが生まれるとは誰も思わなかったはずです。ですから、起業に必要なのは「定番」路線。
もちろん時代の寵児となれるのは、消費者マインドに賭けてそれを引き当てた人ですが、それはごく一部。安定した起業と、成功率を考えるならば、定番路線を主軸に置くことが重要なのです。
起業に適した職業とは。
では具体的な職業を見ていきましょう。もちろん、ここで紹介するのはそのうちのごく一部です。
WEB関係
WEBデザイナーや、WEBサイトの制作、ネットショップ、それにまつわるSEなどは有望な仕事。まず、もちろん専門的な知識をもって参入するのは望ましいですが、この業種に関しては、専門的な知識が乏しくても自主的な学習によって対応できるレベルでもあります。
そして、あとは、センスや創造性の関わってくるところなので、AIにはまだ無理でしょう。しかも、クラウドソーシングなどの個人受託が活発なため従業員の雇用は最低限で済みますし、スタートアップの資本金も最低限でOKです。
資本金が少ないということは、リスクも少ないということですしね。
医療機器関係
とくに、中小の製造業のノウハウがある場合は、医療機器の製造販売はねらい目。今後、少子高齢化の日本において医療機器の需要間ますます増加していくとともに、命にかかわる分野のためイノベーションのスピードも速く開発のニーズも途切れにくいのです。
また、業許可が取りにくい分野であることも実はプラス。業許可がとりにくいということは、言い換えれば参入障壁があるということで、そこをクリアした後の競争率は大きく下がります。また、製造ではなく販売だけでも参入は可能。医療のみならず介護もこの分野に相当しますから、高齢者相手という、今後期待の持てる業種です。
教室運営
様々な資格や知識、スキルを伝える教室というのも今後期待大です。従来通りの方法でも、○○教室というのは家賃と広告費くらいのもので、あとはごく少ない人件費で賄えますし、AIの参入しづらい分野です。さらに、インターネット環境を使えばさらに起業は楽。
ネットを利用することで広告費はかなり低く抑えることができますし、それこそ、通話アプリなどを利用すれば家賃も人件費も必要ありません。しかもこういう○○教室というのは、人気になればかなり安定して稼げる業種なのです。
時代を読んで奇をてらわないのが起業の鉄則
起業というとどうしても個性を重視して奇をてらう方向に行きそうですが、そうではありません。もちろんギャンブル要素をいとわず時代の寵児を目指すならいいでしょうが、そうではないのであれば、まずは安定して需要が見込める業種が先決です。
そして、その上で、時代を見ていくことが大切になります。
起業は、人生の挑戦ではありますが、挑戦し過ぎは禁物なんですね。
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